|害虫の生態|害虫駆除のいろは害虫対策リンク集



シロアリ、ゴキブリ、ネズミ等 快適な暮らしを妨げる害虫たち。
敵を倒すには、まずはその生態を知ることから始めましょう。

シロアリ

ゴキブリの仲間のシロアリ

シロアリは、アリではなくゴキブリの仲間です。ゴキブリと同様に好き嫌いなしの大食漢です。シロアリといえば、木材への害が有名ですが、布や紙類はもちろん、コンクリート、ゴム類、ビニールなど、なんでもかじってしまう特性を持っています。

シロアリの種類と生態
日本全国どこにでも生息しているのがヤマトシロアリです。湿気のあるところ、特に腐朽菌によって腐りかけている木材を好みます。そのため床などから水もれしやすい浴室の床下、土台などが特に被害を受けやすいのです。湿気がなく乾いた天井裏でも生息できる厄介ものが、イ工シロアリです。関東地方の一部から西の地方にしかいないとされていますが、少しずつ北上しつつあるので油断はできません。


女王アリとはたらきアリ
シロアリは、長生きする虫として有名です。はたらきアリで数年、女王アリで10〜15年近く生きています。しかも女王アリは、1日に数百個もの卵を産むので、一生の間に100万個以上もの卵を産む計算となります。
はたらきアリは家族の90〜95%を占めていま。巣を作ったり、エサをとるなど女王アリや王アリの世話をします。また、はたらきアリは目が見えず、触覚を頼りに動き回っています。



ゴキブリ

最も嫌われている害虫

ゴキブリは、あの姿や動きから日本で最も嫌われている害虫といっても過言ではないでしょう。ゴキブリの名前は、「御器かぶり」の食器をかじるという意味からきており、昔から家の中に住みついていたようです。

雑食性で何でも食べる
ゴキブリの起源は約3億年前。その姿はほとんど昔のままで原始的な昆虫です。そんなゴキブリが、なぜこんなにも私たち人間の身近な環境に適応してしまっているのでしょうか?それは、ゴキブリの生態や習性が人間の生活環境に合っていたからなのです。雑食性で何でも食べるゴキブリは、人間の食べるものは何でも食べます。その上、紙・化粧品・排泄物・カビ・腐敗物なども食べてしまうのです。つまり、私たちの身の回りにはいつでもゴキブリの餌が豊富にあるというわけです。

1年で12万倍の例もある凄まじい繁殖力
ゴキブリは繁殖力がとても高く、1対のチャバネゴキブリが1年間で約12万倍に増殖したとの報告もあります。家の中で一匹ゴキブリを見つけたら、かなりの数のゴキブリが潜んでいると思いましょう。


ゴキブリの種類と特長
日本には約50種のゴキブリがいますが、そのうち問題となるのは数種類にすぎません。中でもチャバネゴキブリとクロゴキブリは全国に広く分布しており、全国各地で見られます。チャバネゴキブリは、寒さに弱く暖房設備の整ったオフィス・ホテル・飲食店・病院などに多く、体長30〜40mmのクロゴキブリは、木造の日本家屋・コンクリート造りのアパートなどに多くいます。




ネズミ

哺乳類全体の半分を占めるネズミ

ネズミは、「ねずみ算」という言葉があるようにとても繁殖力が大きく、その数は哺乳類全体の半分を占めるといわれています。ネズミの種類はいろいろとありますが、住宅内で問題となるネズミは、一般に家ネズミとよばれる種類で、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミがそれにあたります。
ネズミの害は、病原菌の媒介、食料品や電気ケーブルへの加害、騒音、イエダニの発生など、広範囲に及んでいます。

家ネズミの生態
ドブネズミは大型で、屋内の家具などの後ろに巣を作ったり、ビルの周辺の植え込みや街路樹の土に穴を掘ります。また、水の中を潜ることもできるため、下水管や水洗トイレの水回りなどに潜んでいることもあります。ハツカネズミは、港湾地区や農村の倉庫などに多く生息しています。

殺鼠剤が効かないスーパーラットも
 そして、都市部を中心に一番の問題となっているのがクマネズミです。ドブネズミより一回り小さく、体の色もクマのようにやや黒っぽいのが特徴です。 もともと寒さには弱く、冬場に暖かい住宅に進入してくるケースが目立ちます。警戒心が強いため、毒性の強いえさで誘い込もうとしても食べないうえ、毒が効きにくいという厄介な存在です。中でも、長年与え続けた毒えさの影響で毒に適応し、それが次の世代に受け継がれ、先天的に毒への抵抗力が強い“スーパーラット”と呼ばれるクマネズミの存在も最近は確認されています。




ハエ

ハエの脚は味覚を感じる感覚器官

ハエは漢字で「蝿」と書きますが、これはハエの脚を擦り合わせるしぐさが縄を紡ぐように見えるからだそうです。松尾芭蕉の句にも「やれ打つなハエが手を擦る脚を擦る」とあるくらいです。これは、ハエの脚の先端に味覚を感じる感覚器官があり、そこのゴミを掃除しているからなのです。

最も厄介なハエ“イエバエ”
家の内外で最も問題となるハエがイエバエです。最近は、一般家庭でイエバエに悩まされることは少なくなりましたが、ゴミ処理場、大規模な畜鶏舎、ビニールハウスなどでは、大量に発生し問題になっているところもあります。非常に繁殖力が大きく、発育のための条件が揃うと、爆発的に増殖するのでたいへんです。

へばりつく脚となめる口
ガラス窓や天井などどこでもとまってしまえるのは、足の先からベタベタの液を出しているからです。また、多くのハエ類は、“なめる口”を持っています。これはツバを出して食べ物をとかし、液状にしてから食べ物を取るのに都合よくできています。

不潔な害虫の代表
ハエの成虫には、多くのバイ菌がついています。しかも食べることにどん欲で、何でも見さかいなくなめまわし、ところかまわずバイ菌を含んだ排泄物を放出します。そしてハエの幼虫は、動物の排泄物や死体、ゴミなども食べて育ちます。これらが、不潔な害虫の代表とされるゆえんです。